刈り取り始めました

【 刈り取り始めました 】

全国のフレンド皆さま、超おはようございます。
愛とパワーを与える百姓若旦那、中川吉右衛門です。

28年産、中川吉右衛門の田んぼで、刈り取り始まりましたーーーー!!!!!!
ナンダッテーーーーーー!!!

皆さま、稲じゃないですよ♫

刈り取りは「ヒエ」です。
田んぼのヒエは、ちょうど8月下旬ぐらいから、稲の頭を飛び越えて、穂を出し始めます。

これは僕の田んぼのことね。

他の田んぼは、もっと早くから飛び出します。

今、僕の田んぼに生えるヒエには、主に3種類あって、タイヌビエ、イヌビエ、ヒメタイヌビエの3種類。

一番は、ヒメタイヌビエです。

で、この時期から、稲刈りが始まるまで、この生えてきたヒエをひたすら、時間の許す限り刈りとる仕事。

「ヒエ刈り」が始まるのです。

これね。

大変な作業であることは間違い無いんです。

何せ、刈ったヒエは、画像のようにずっと抱えて、田んぼの中で作業するのですから。

で、田んぼの外に出します。

でも、これがまた愉しいんですよ、僕は。

なぜか?といえば、

これが未来の仕事だからです。

今、こうしてヒエを刈っても、今年のお米の品質がいきなり向上するとか、収量がぐんと上がるとか、そういうことは無いです。

多少はありますよ。

では、何のためにやるのか?

といえば、今の稲に対しては、刺激を与えること。

足で踏むという圧力。
僕が進むたびに僕と稲とが接触して擦れる。揺れる。

これが稲にとっても田んぼにとっても、超絶重要です。

理屈はありますが、それだけでは無い。

もっと、別な次元の話で大事なのです。

成長とは圧力ですから。

この辺の話はメルマガにでも書こうと思います。

で、未来の仕事の話です。

来年の田んぼ、再来年の田んぼ、言うなれば、7年先、10年先、100年先の田んぼの仕事がこの秋の仕事です。

要するに、田んぼにヒエの種をできるだけ落とさないという仕事です。

あとは、言い聞かせる仕事。

「ヒエくん。ここは居心地いいかもしれないけど、ここはあなたの生えてきていい場所じゃないの。田んぼなの。だから生えてこないで。よろしくね!」

と。笑

これ、笑えると思いますが、ちゃんとヒエは聞いてますから。

ヒエにインプットを繰り返すんですよ♫

今生えているヒエの種。

これは、去年のかもしれませんし、10年前のヒエかもしれない。

それぐらい、草の種というのは強いんです。

で、おそらく、今僕の田んぼに生えているヒエは、随分と新しい種だと思います。

去年とか一昨年とか。

それは、ヒエをみたら、ヒエ刈ったら、なんとなくわかる。

若いし、勢いが違うので。

とても大人しくなってきたんです。

なので、柔らかいんですね。

そして、美しいのです。
僕が百姓初めて、2年目、3年目のヒエたち。

あれは凶暴でした。

まさに田んぼで暴れるが如く。

うわぁあああああああああーーーーー!!!!!

と、まさに解き放たれた野生の強さ。

それがあったんです。

これ、なぜかわかりますか?

今まで何十年も「クスリ」によって押さえつけられていたからです。

で、僕が一切の投薬をやめたわけですよね。

何十年かぶりに。

で、解き放たれたわけです。

その反動。
その生命のほとばしり。

それが、ヒエにもあるんですよ。

だから、2年目、3年目のヒエたちのあの凄まじいまでの強さと凶暴さ。

稲なんて、てんで敵わなかったです。

溶けてなくなりましたよ。

僕もコマちゃんもどうすることもできませんでした。

もう田んぼを見たくないぐらい、途方にくれました。

でも、今のヒエくん。

優しいです。
そして美しい。

こうして、ヒエも自然に元のヒエの有り様と生き様に戻っていく。

たくさん生えてますよ。

でも、稲を溶かし尽くすほどの凶暴さはもうないのです。

そして、僕たち百姓は、栽培をしているのだから、放置は違います。

今、ヒエを刈ることが、来年、再来年、もっといえば20年30年先の僕の田んぼを作っていくのです。

これが、愉しくないわけがないでしょ。
よくこんな質問をする人がいます。

「自然栽培をやり続けると、草がなくなっていくんですよね?」

と。

明確にお答えします。

「はい。なくなっていきます。ただし!!!!

それは自然栽培とか自然現象とか、なんか自然栽培信仰のようなあやふやなものではなく、自然栽培に取り組む百姓の地道な努力の賜物です。
毎年毎年、栽培に真摯に取り組み、草と作物と田畑と向き合って栽培管理をしてきたからこそ、草がなくなっていくのであって、しょうもないスピ系みたいな、あやふやな理屈でなくなってきたわけではありません。」

よく、〇〇さんの畑は殆ど草がない。
とか、
生えない。

とか言いますが、それはその百姓の方が、ずっと、未来の仕事を今してきたからです。
なんなら、その畑で、もう作物作らずに放置してみればいい。

間違いなく、ヤンヤンと草生えてきますから。

それがこの大自然なんですから間違いないです。

だからね。

今、やるんですよ。
今、できるんですよ。

稲は一年草。
畑の作物も殆どが一年草。

でも本当の百姓ならば、1年単位での仕事なんて、ほんの数ヶ月です。

10年も40年も先の仕事を今!

できるこの百姓道。
最高に愉しいでしょ。

そう思わないかぃ?

皆様、何度も言う。過去も未来も今にしかない!の素敵な1日を!

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