エレガンスを感じることはありますか。
そもそもエレガンスとは一体何か？
理解しようとしたことはありますか。

エレガントな女性とか、エレガントな装い、などは聞いたことがあると思いますし、皆様の多くも、そのように「elegant」を捉えていると思います。

ですが、エレガンスというのは、そういうものだけではありません。

エレガンスとは、その人の内面から外面に溢れでる「気品」と言いましょうか。
そしてそれは、その人の持つ、ある種の「強さ」と「人生を愉しむ教養」からくるものだと僕は考えています。

今の日本人には、エレガンスを纏っているような方は、ほとんどと言っていいほどいませんね。

しかし、戦争に負ける前までの日本人の多くはエレガンスだったと僕は思っています。

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僕が田んぼから一時自宅に帰ってくると、苗代に水を入れているこまちゃん（カミさん）がいました。

十四代中川吉右衛門の育苗の管理・責任者はコマちゃんです。

そう、明確に役割分担を決めたわけではなく、それはコマちゃんが勝手に使命感を持って、苗を育てることをやっています。
なので僕も、彼女のその熱情に、絶大な信頼を寄せて完全に任せております。

これが、とても自然な事なんですよね。

育苗は子育てと一緒。稲の子供が稲の苗なので。
だから、女性がそれに当たった方がとても自然です。

男はその頃、外で仕事です。
田んぼを作ることに精を出せばいいのです。

だから男って書くんですよね。田の力で。男は、田んぼで力使って力を発揮しないと。男の価値なんてないですよ。

こうして、農というのは、とても自然で、健全な相互理解と信頼関係のパートナーシップによって、生命を生み出していく藝術なのです。

そんな彼女が苗代に水を入れながら、苗たちを見守っているその姿。その背中。

僕はこの背中を見て、

「エレガンスだなぁ・・・」

と、思わず一人、感嘆の声が漏れていました。
写真を撮らずにはいられなかった。
そして、今年の育苗は過去最高の苗になると確信を得ました。

育苗をコマが使命感を持ってやってるというのは、何も今年に限らず。

去年もそうですし、一昨年もそうですし、その前からそうです。

しかし、だからと言って、その時にエレガンスを感じることはありませんでした。

頑張っているなぁ。嬉しいなぁ。ありがたいなぁ。とは感じていましたが、エレガンスを感じたことはありませんでした。

が、今年。この姿を見て、この背中を見て「エレガンスだ」と感じたのです。

それはつまり、彼女の人生が明らかに変わったことを意味しています。

毎日をどう生きてきたのか？の結果がそれを感じさせたわけです。

毎日の積み重ねが彼女の内面を変化させ、それが外面まで現れてきた。
そのもっとも大きな変化は思考です。

思考が変わったから、毎日が変わり、毎日が変わると言うことは、人生が変わると言うことと同義です。

人間なんだかんだ言っても、毎日の積み上げです。

その積み上げ方がどこに向いているか？によっても全部変わってきます。

彼女は、ある法則に則って積み上げてきた。
その結果エレガンスを感じさせる人間になった、と僕は考察し、猛烈に嬉しくなりました。

今年の苗たちは、その想い、その人間の全てを全部受けて育つわけです。

これはもう、過去最高の苗になるのは、決まったも同然です。

これを田んぼに放つのが、今から愉しみで仕方がありませんし、この稲が育ち、稔らせる今年の吉右衞門米を、皆様に食べてもらうのが、ワクワクとウキウキで震えるほど、楽しみです！！！！

皆様、今年の吉右衞門米も今から猛烈に楽しみにしていてください。

さらにさらに変化した吉右衞門のお米を楽しんでいただけると思います。

さて、今日も僕は男の仕事。田づくりに専念します。
行って来ます！

皆様も、最高の1日を！

チャオチャオ〜〜♫

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