【 本領発揮の本領バナナ 】
【 本領発揮の本領バナナ 】
全国のフレンドの皆様、超おはようございます!
農内変換・愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。
バナナ一本に、これほど感動した事があるだろうか。
僕の友人に、沖縄で天然農法のバナナ栽培を最大限に愉しんでいる仲間がいる。
もう7年も前になるのかぁ。。。。
と、感慨深くなりました。
彼の名は本領くん。
東京で暮らしていた時、一緒に建築・土木の仕事をしていた仲間です。
僕が自然栽培を知り、その世界にど嵌まりし、それが高じて一緒に沖縄に移住しました。
その後、僕は秋田へ米づくりの修行に師匠のもとに弟子入り。
彼はそのまま沖縄に残り、当初の夢であった無肥料・無農薬の国産バナナ栽培をずっと続けてきました。
その彼の栽培しているバナナがついについに!!
我が家に届きました。
まずは追熟させ、今か今かと食べごろを待ちわびる。
昨日、それが食べごろになったので、それを食べてみました。
味は・・・・・
もちろん美味い!
そのモチモチとした食感、ほのかに香るきれいな匂い、むちむちの瑞々しさ。
実はモサッとした柔らかさではなく、プリットした弾力ある歯触り。
どれもが、今まで彼が作ってきたバナナの中で最高の一品でした。
そして、最大の特徴は、食べる前から分かる。
画像をご覧ください。
皮がめちゃくちゃ薄いのです。
おそらく1ミリあるかないかの薄さ。
これが自然に限りなく近いバナナ本来の様なんですよね。
品種の違いか?と思いましたが、それは違う。
沖縄のバナナ栽培の師匠のバナナは、どんな品種でもやっぱり皮が薄かった。
だから、今、一般的に売られていて、食べているバナナが、いかに不自然なバナナなのかという事が良ーーく分かるんです。
とにかく、美味しかったですし、それを食べてこのバナナ一本の歴史と彼の生き様が溢れてきて、本当に感激しました。
土地勘も無い。
友人知人もない。
土地も家も無い。
コネも無い。
もちろん、畑もない。
全くのゼロの状態から、原野を開墾し、畑にし、今やれる事をひたすらやり続けてきた本領君。
バナナは苗を植えてから実を付けるまで1年半位かかる作物。
元々原野である場所に、無肥料で栽培すれば、当然育成は遅い。
その間、何度も台風にバナナは吹き飛ばされ、イノシシに作物を荒らされ、本土では見ない鳥についばまれながらも、彼は諦めなかった。
まさに魂のバナナです。
だから感激している訳ですが、今回のバナナはそれを遥かに上回る感激が僕にはある。
今までも彼のバナナは数回食べてきました。
その都度感激していましたが、今までと今回で大きく違う点があるのです。
なんだか分かりますか?
それは、これが「商品」であるということ。
要するに、自分で栽培したバナナを本領君が販売しているという事です。
今までのバナナは、収量が少なく、販売まで出来ないバナナであったり、台風で倒されてしまい、味や品質が落ちてしまったもの。
時期外れに実がなってしまい、これまた自分の納得できるバナナではなかった事などから、彼はバナナを販売していませんでした。
しかし、今回は違います。
今回は、自分の納得するバナナが稔り、それを数は少ないですが、ある程度販売できる収量もあり、自分の決めた値段で、自分の想いの丈を作物にのせて販売している。
数は少ないので大量には無理でしょうが、販売し、しかも即完売。
要するに「プロ」であるということ。
アマではないんですよ。
アマであれば、とどのつまり何でも良いんです。
自分が食べる分、周りに差し上げるだけであれば、それはどこまでいっても、どんなに素晴らしい作物つくっても、プロではない。
だって、責任無いでしょ。
見栄えが悪かろうが、味が良くなかろうが、たいした問題ではない。
でも、プロは違います。
自分の作物を自分の決めた価値で販売する。
これは買うヒトに、あるいは社会に「問うている」わけです。
「このバナナはこれ位の価値があると僕は思うんですが、どうですか?」
と。
その問いに答えるヒトがいて、売る側買う側の関係が始まる。
そこからが本領バナナの本当の価値がどうなるのか?が、決まるのです。
そこで、「なんだこれ?そこまで美味しくないじゃん!」
となれば、次はきっと買わないでしょうし、その事を友人知人に言うでしょう。人ですから。
逆もしかり。
本当に美味しければ、
「こんなにおいしいバナナ作ってくれてありがとう!」
と、思うでしょうし、それを友人知人に言うでしょう。
中にはあれこれクレームを言う人もいるでしょう。
それにも真摯に対応し、対処しなければならない。
こういう舞台に自らあがっていくのが、プロです。
だから、プロとアマはどの世界でもそうでしょうが、意識、マインド、覚悟、責任、あらゆる面で違うんですよ。
今回の本領君のバナナ。
それは明らかにプロのバナナでした。
僕はそれが何より嬉しい。
そして、そのバナナを心待ちにしてくれている人がいる。
これがどれほど彼にとって嬉しい事か。
いや!百姓にとってどれだけ勇気と元気とやる気と愛を頂けるか!
作物はその百姓の生き様と想いの結果です。
それを買って食べる。心待ちにしてくれる。
それはイコール、その百姓の想いと生き様を受け入れてくれる人がいるという証拠です。
買って応援。食べて応援。
その本質はお金が一番ではないんですよ。
一番は、その人の想いと生き様を認め受け入れるという事です。
その結果、経済的な応援に繋がるということ。
だから、このバナナ販売で、彼が大もうけしているとかそんなんじゃない。
だって、まだまだ全体的な収量は少ないのですから。
でもね、0が1になったんです。
これが、僕は本当に嬉しいし、最も感激しました。
本領君。過去最高のバナナをありがとう!
これからも本領発揮の本領バナナ、じゃんじゃん作ってください。
待っている人がどんどん増えていくので。
皆様、百姓こそプロになれ!!の素敵な一日を!
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