【タネを選ぶこと】

【タネを選ぶこと】

全国のフレンドの皆さま、超おはようございます!
農内変換・愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。

昨日、驚くべき事を聞きました。

僕が庭で種モミの選別や温湯処理をしているところに、同じ部落の先輩百姓が広報を配りにやってきました。

「おお~~はやいな~~。もうやってんのか?」

と言う会話から、いろいろお話をしたのですが・・・・・

なんと!!

その方は、種モミの選別をしないって言うんですね。

ナンダッテーーーーーー!!!

僕の中では必須な作業ですし、米作ってる農家なら、誰でもやっている作業だとばかり思っていました。

自家採種の場合、この選別作業は必須の作業です。

なぜなら、ゴミやほこり、実入りが無い籾、草のタネなどが、たくさん混じっているからです。

しかし、今の米農家はそのほとんどが種子を買っている為、こうしたゴミになるような物はほとんど入っておらず、選別の必要があまり無いと言うわけです。

もちろん、買った種でも選別をしている人はいるでしょうし、それは農家によって様々です。

しかし、選別作業なしと言うのには驚きました。

いつ頃から「種は買うもの」と言う意識が百姓に生まれたのか?

種の会社が日本に出来て、約100年ほど。

それでも100年前はそのほとんどの百姓が当たり前に自家採種で、もちろん在来種・固定種ばかりを繋いでいたので、まだまだ種は買うものでは無かったはずです。

地域の年寄りに聞けば、古く残っている種はだいたい30~40年前のものが多い。

そのあたりの年代が、もう最後の在来作物なんですよね。

その少し前ぐらいから種は買って栽培していたから、やっぱり戦後でしょう。

だからわずか60年ほどの間に、種は買う物という意識が生まれ、農家の仕事はとても楽になったと思います。

「種とりしなくてもいい」と言うのは、農家の作業をかなり軽減するからです。

その軽減分だけ、ちがう方面に力を注げたわけです。

もっと他の作物を作って売ったり、他の仕事をしたりと。

時代背景を考えれば、それはもう楽ですし、お金も他で稼げるし、種は買った方が安心だし、農協も技術指導員の先生方もそれを勧めるのですから、農家がそういう考えになったのも当然です。

こういった事を考えもしないで、ただ現代に生きる農家では無い人の感覚で種の勉強をして、種について能書きを語り、否定している人はナンセンスです。

それもすべて必要だった事なのです。

だから今、種の大切さに気づくわけですから。

しかし、だからと言って農家に非が無いわけではない。

こうして経済優先で農を農業として行い、お上に言われるがままやってきてしまった結果、本当にこの60年ほどの間に、どれだけの作物が日本から消えて行ったのか?

これは考えれば考えるほど、涙が出るぐらいもったいない話なんです。

僕も偉そうに言っていますが、10年前にはこんな事考えもしなかった。

だからこそ今!痛切に思うんです。

種は大事だと。

いつ気がついてもいい。

気がついたら、今からそれを思い行動すればいい。

種が無ければ、どんなに優秀な栽培技術を持っていても、農は出来ない。

種を繋ぐことと命を繋ぐ事は同じ事です。

これからの百姓は、種に魂を感じる百姓でなければ百姓とは言えない。

農業者と百姓は違うのです。

今まで農業者は魂を売り渡しすぎました。
だから、魅力が無くなったんでしょ。
農家に。

僕は百姓であり続けます。

皆様はどんな農家が増えて行って欲しいですか?

皆様、種は百姓の魂だ!の素敵な一日を!

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※画像は塩選水で、浮いたモミやごみをとる吉右衛門

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