【 たくましく生きる女性たち 】

【 たくましく生きる女性たち 】

全国のフレンドの皆さま、超おはようございます!
農内変換・愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。

3月11日。
4年前の昨日。
東日本大震災が起きました。

鎮魂と祈りを込めて、黙祷をしました。

これからも応援していきたいと思います。

一つどうしても気にかかる事があるので、今日はそれについて書いてみたいと思います。

よく見るのが、「あの震災を忘れるな」とか「風化させるな」と言うコピーですが、僕は違和感を感じるのです。

忘れるなとは、いったい何を忘れるな!といっているのか。
風化させるな!とはいったい何を風化させるななのか。

僕も2年前までには、忘れるなとか、風化させるなと聞いても、別に違和感を感じる事は無かったのです。

でも、あることがきっかけで、考えがまるっきり変わった。

2年前の秋。
地元の百姓の集まりで、年に1度の研修旅行に行くのですが、その時NHKのあまちゃんの影響もあり岩手県の久慈までいき、そこから太平洋側をずっと南下してきました。

泊まりは宮古でした。

その宮古で、たくましく凛として生きる女性たちに出会い、僕の意識はすっかり変わったのです。

生まれて初めての町に着き、夜を楽しもうと地元のスナックに。

本当の生の情報というのは、夜の街に聞くのが一番です。

一軒目のスナックは、地元の人達が多く集まっていて、とても賑やかでした。
カラオケを熱唱し、飲み、笑い。

そこで、当時の生々しい状況を、実際に体験経験した人から、たくさん聞きました。

それはもうリアルなお話です。

悲惨な事も、悲しい事も、辛かった事も。

でもね、その過去に事にこだわっている人、囚われている人。
そんな人はそこには居ませんでした。

皆、過去の事はもちろん胸に刻みつつ、前を向いて、今から未来に向けて生きているのです。

で、こういうんですよね。

「TVがよくねーんだよ。ありゃ良くねー。あんな感じで報道しているから、いつまでたっても意識が先にすすまねーんだよな」

と。

僕にとってこの言葉は衝撃的でしたし、そしてものすごく嬉しくなりました。

そして、どこかしら被害に合った人達はかわいそうだな~と思っていた自分を恥じました。

このスナックをでて、先輩農家たちはもう宿に帰ったのですが、飲み足りなかった僕は一人でもう一軒スナックに行ってみました。

そこで、さらにたくましく凛と今を生きる女性たちに出会ったのです。

そのスナックは僕以外誰もお客は居ませんでした。

そこにはママと他の従業員の女の子2人。

だからこそ、ますますリアルなお話を聞く事が出来た。

それはもうリアルなお話でした。

でもね、誰一人として悲壮感漂わせ、過去のその時間軸で生きているんじゃないんです。

今を必死に生き、前を向きたのしく生きていくエネルギーに満ちていました。

そしてママはこう言ったんです。

「私達もさ、いつまで被災者なんだよ!って。
世間では被災者は大変だとか、被災者の気持ちをどうこうとか、被災者をわすれるなとか、被災者被災者っていうけどさ、私はもう被災者でもなんでもない。
これからどうするかでしょ。
今から生きていかなきゃいけないんだから。
私達が生きている街の事なんだから、自分たちで何とかするんだ!って気合が必要なのに、世間が変に被災者意識をあおるから、一番大事な気持ちの部分が持てなくなっている。
これが一番復興を遅らせているんだけどね。
いつまでも被災者じゃないからさ。私たちは。」

これを聞いて、僕は完全に打ちのめされました。

そしてこうも言っていました。

「今の被災地って呼ばれている地域に一番足りないのは、お金でも復興のインフラ工事でも、家とかでもなく、そこに住む私達の強い気持ちですよ。
仕事していない人とか、いっぱいいるんだから!
仕事が無いとか、言っているけど、あるから!
被災者意識がしみついちゃって、何もやらない、みーーーんな行政や国任せで、自分達で何とかしようって、そう言う気持ちが足りないんです。」

ママも他の従業員の子たちもまだ若い。

聞けば、ママは震災で父親を亡くし、他の子も同級生の友達や、親戚のおばさん等を亡くし。

皆それぞれ、辛く悲しい事を体験、経験している。

でも忘れているわけじゃない。
忘れるはずもない。

しかし、今を生き、そして未来に向かって前を向いている。

なんと美しく、凛としてたくましい生き様なんだろうか。

僕は本当に頭が下がる思いで、言葉が見つからなかった。

そこで、聞いてみたんです。正直に。

じゃあ、僕達のように、支援したいとか、応援したいと思っている他の地域の人はどうしたらいいのかと。

そしたら、素敵な笑顔を見せてこういいました。

「こうして中川さんみたいに、遊びに来てくれればいいんじゃないですか。
被災地に普通にきて、自分の目でいろいろ見て、いろいろ感じて、普通にその場で愉しく過ごしてお金どんどん使って欲しいよね(笑)それが一番喜ばれるんじゃないかな~。皆頑張って生きてるから。
楽しんでお金使ってくれれば超嬉しいとおもいますよ。」

と。

そうか。
今まで僕は考え違いをしていた。

どれだけ悲惨な事であろうとも、どれだけ辛い事があっても、万物流転。
全てのものは変わり続ける。

どこか、変な特別意識を被災地に向けて持っていた自分がものすごくダサいと感じました。

僕は知らず知らずに区別してたんだ。
これは差別意識にまでつながる意識。

それを地元の人は敏感に感じるだろう。

だから、やっぱり愉しむこと。

これは全てに通じると改めて思わされたのです。

だから、あの震災を忘れないようにとか、風化させるなとか、言いたい事はわかります。

しかし。
現地で生きてる人は、当たり前で忘れもしないし、忘れられない。

それを胸に、今を生きているんであって、被災者意識を助長するような事にフォーカスするのではなく、現地で愉しくコミュニケーションをとったり、愉しく遊んだり、お金を使ったりした方が、その何倍も現地に元気を与えられるのではないか。

僕はそう思います。

なので皆様、普通に遊びに行きましょう。
そしてヤンヤンと遊んでお金使いまくりましょう♪

昨日は、いろんな事を思い出しました。
その中でも、あの宮古のスナックのママの言葉が、もっとも強烈に僕の心に刻まれているのは言うまでもありません。

皆様、いつまでも被災者じゃない!の一日を!

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