【たまごが先かニワトリが先か?】

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【たまごが先かニワトリが先か?】

全国のフレンドの皆さま、超おはようございます!
農内変換・愛とパワーを与える百姓・中川吉右衛門です。

年末。
皆様、肝臓は大丈夫ですかーーー!!!

僕の肝臓はすこぶる元気です(笑)

4日連続の飲みが続いたこの数日間。

昨日は、ある組合の納会とすす払いの神事でした。

この組合は50年前に設立し、今もって存続している農業組合です。

名を「機械利用組合」といいます。

機械利用組合

僕は去年から理事をさせて頂いております。

この組織はこの福沢地区の農家と百姓を護るために、立ち上げられた組織。

当時、機械化の波が押し寄せてくる現代農業にしっかりと対応し、福沢の農家がみんなそれぞれにお金を払い、みんなで機械(トラクターなど)を購入し、それを共同で使いながら農業をやっていく。

まさに協同組合です。

50年前の農家と言うのは、基盤整備もほとんどされていない田んぼで、当然一農家が高価な機械を持つことなど出来ず、ほとんどを人の手でやっていました。

これからは、そう言った時代ではなく、機械による農作業で、より効率的に、より人の手を煩わせず、より面積を増やし、より収量をあげていく農業になる。

その流れに乗り遅れないよう、この地区の農家の暮らしが成り立つ農業経営をしていかなくてはならない!みんなで共同で助け合おうじゃないか!

そんな時代に創られた組合なのです。

それが50年前。

設立から50年

しかし、この50年の間に、農業形態は劇的に変化しました。

今では、組合員も当時参加している半分になり、組合員は現役農家より、離農してしまった人の方が多い状態になっています。

また、今はとなっては、一農家が自分の機械を自分で購入し、機械がないという農家の方が珍しいほどです。

僕でさえ、トラクターぐらいはどうしても必要だと思い、無理しても手に入れました。

なので、設立当時。
時流を完全に読み、この組織を立ち上げた先人の知恵と努力は素晴らしいと思います。

しかし、今はまったく状況が変わってしまった。

にもかかわらず、50年前とほぼ同じ運営方法で、今日まで存続してきたのです。

これはひとえに、福沢地区の農家の理解と心意気。義理と人情の結晶としか言いようがありません。

なにせ、農家をやっていなかった我が中川家。

父が亡くなって僕が就農するまでの25年間、ずっと当時から決まっている賦課金を払い続けていたのですから。

その組合が、この先の未来について真剣に考えなくてはならない時になったのです。

時代に合わないからとやめてしまうのは簡単なことです。

しかし、僕は、こんな義理と人情で成り立っている組織が、心底素晴らしいと思っています。
あまりにももったいなさすぎる!

しかも、この組織があることにより、この地区で新たに農家を始めたい!と言う人がいれば、とりあえず高額な農業機械はいりません。

組合員になれば、面積に応じ料金を払い、作業をやってもらえます。

これはものすごいメリットだと思います。

しかし、今のままの運営方法では、この先、しかも近い将来、運営が困難になる事は明白です。

なので、組合長始め、先輩方も知恵をめぐらし、組織の形態をどのようにしていくか?
また、そうなった場合現組合員が納得するかどうか?
または、やめてしまう人が続出するのではないか?

と、悩みを抱えながら、運営しているところです。

昨日の会議の中で僕は、新しい価値観をこちらから提案し無ければ、未来はない。
それに対し納得して頂き、この組合がここにいまでもあるという、その存在価値に対し組合員になってもらう事が絶対的に必要だと提案しました。

土地を所有しているだけで賦課金がかかるという事は、今は農業をやっていない人にとっては疑問しか残りません。

しかし、この組合があるおかげで、

「自分の土地を護り農地を荒らさないようにしてもらえている」

と言う価値をこちらが提案したのならどうだろうか?

それは、中川家の25年間払い続けたお金も、全く違う意味を持つことになる。

いろんな事が考えられるわけです。

それを熱弁すると、当然ながら、それは理想だが現実はそうはいかない。

という議論に発展する。

そこで、面白かったのが、現実が先か、理想が先かという話になったことです。

この議論から言えば、ぼくは完全に「理想が先」だと思っています。

理想無くして、今これからをどうするのか?という事は決められません。

しかし、先輩方は皆こぞって現実が先でした。

言いたい事はよ~~~くわかる!!

今の運営をどうするか?
今の自分の暮らしはどうするか?

当然それは考えなくてはいけませんが、それを過去からの思考や実績で考えてしまったら、いきづまる。

それがわかっているのにもかかわらず、やっぱり過去からの時間軸で物事を考えてしまう。

僕は、この組織を絶対に残していきたいですし、この組織の価値と言うのは、素晴らしいものがあるとわかっているからこそ、今あえて、新たな価値の創造を提案しなくてはならないと思っています。

なにせ、本当の「結」の組織です。

日本全国、ここまでの組織はもう残っていないと思います。

それは、ここに暮らす人達の人間性を表しているものであり、それを一生懸命誠実にこなしてきた、諸先輩方の努力と協力の結果であり、それが地域の力そのものだからです。

この価値を理想とするなら、理想でもなんでもないんですよ。

だってすでにそれがあるのだから。

ある物をきちんと提案するだけでいいのです。

ここにもっともっとフォーカスして頂きたい。

それができれば、日本で唯一理解できない、なんかわからないけど凄い組織だね!
っていう組織になると僕は思います。

皆様、理想と現実に後も先もない!!の一日を!

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