「植物ホルモン」&「酵素」

プール

久しぶりの曇り空から始まった、本日の山形おきたま。
雨が降る前に、水路の補修と掃除を終わらせたい吉右衛門です。

さて、皆様。植物の種や新芽ってなんで芽を出すんでしょう。

考えた事ありますか?

野山の植物は毎年決まった時期に毎年ちゃーんと芽を出したり、花を咲かせたりしますよね。

これって、良く良く考えれば凄いことだと思いませんか?

我々人間であれば、カレンダーと時間を見て、いついつに何々をすると決めて、いろんなことをやっていきますが、植物は違います。

実は植物は、自分の身体の中に「生物時計」と言う物を持っております。

日の長さや、気温をそれによって感知しております。

そして、やたらめったらに新芽を咲かせたり、花を咲かせたり、発芽しないように自分の中にそれらを抑制する成分を持っているのです。

発芽も枝を伸ばすのも花を咲かせるもの、また、それらを抑えて発芽させないようにしたり、枝を伸ばさないようにしたり、花を咲かせたりしないのも、全て自身の中にある「植物ホルモン」の作用なのです。

さて、画像をご覧ください。

これは、小生がずっと水につけている今年の稲君になる種籾君達です。
2週間ぐらいに一度、こうして水を全部抜き、新たな沢の水を入れ替えます。

一般的な農業者であれば、この「浸水」作業は、一週間から長くて2週間。
その後、機械か温度調整した設備内に入れて、無理やり「発芽」させます。

しかし、小生の「浸水」作業は、35~40日以上水につけておきます。

こうする事によって、種籾が、自分の中の「生物時計」を正常に働かせ、気温、水分量、などをきちんと感じ取り、「今撒いてもいいよ!!」と最適の時に自分で芽を出してきます。

これが自然に一番近い発芽状態です。

もう種の時点からこうして植物の自らの力だけに任せること、そしてその最低限の手助けをする事が、自然栽培・天然農法の基本です。

ここにも、人間がよけいな手を加えない、引き算の栽培法が生きているのです。

これは、多くの農業者や師匠までにも反対され、「そんなんじゃ芽がでない」と言われましたが、そんなことはありません。
今まで、まったくもって美しく、たくましく立派な苗に生長してきました。

では、小生は誰から習ったのか。

それは、先人の知恵からです。

発芽を促す機械や、装置が全くなかった昔の人達はどうやって確実に種を発芽させていたのかな?と考え、そこから文献を調べました。

すると・・・
昔は「寒中浸し」といって、もう寒の頃から小川や池に種籾をつけていたと言うのを目にしました。

もう「これだ!!!!!」とおもいましたね(笑)

このメカニズムはまたの機会にいたします。

この画像をみて、袋の周りにいろんな汚らしい「澱」のような物が大量についていますよね。

こんな汚い種籾袋、きっと多くの農業者が見たことは無いと思います。
みなさん2日に一回、綺麗な水道水に入れ替えて、綺麗に管理にしてますからね(笑)

しかし、これこそが、種が生きているあかしであり、先述した「植物ホルモン」と発芽時にでる「酵素」を目の当たりできるものなのです!

吉右衛門の稲は、芽が出る時から生きざまが自然栽培なのです。

これからの稲の生長をお楽しみに!

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