【ライフスタイル】百姓スター誕生!自然栽培と生き方で新しい農のスタイルを産み出す
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【 百姓スター誕生】
全国のフレンドの皆様、超おはようございます。
農とは藝術である。中川吉右衛門です。
突然、玄関の扉がカラカラカラ・・と開いて、こんにちは〜〜と、声が聞こえたような気がした。
だいたいこうした予期せぬ来客は、セールスマンがほとんどだ。
今度はなんのセールスだ??と、億劫に思いながらも玄関に出てみると、そこにはなんと!
先月高校を卒業したばかりの、我が教え子の姿がある。
「なんだお前!?どうした??急に!」
「いや、ビザの件で先生にお話があって・・」
なるほど。この一言で全て理解できた。
ことの経緯はこうである。
去年の夏頃。
授業中の畑の授業の休憩中のこと。
彼が突然
「俺、農家になりたいんですが・・どうやったらなれますか?」
と、僕に言ってきた。
どうやら、僕が授業で言い続けていた、百姓がもっともかっこよく、もっとも自分の人生を自分の思った通りに生きることができる最高の仕事だ!と言う価値を、彼はなんとなくでも理解したようだった。
なので、農家になるには?のセオリーを教え、さらに農家とは個人事業主であり、経営者でもあることも伝え、農家の夢と現実と覚悟をしっかり伝えた。
で、その後、2週間ぐらいした時の授業中に、
「俺、先生のところで修行するのもありですか?」
と言い出した。
ここで僕は、
もし自分が彼と同じ年齢で、今から農家を目指すなら?と言う観点で話をしたのである。
それは、
どうせ農家になると決めているのならば、日本を出て海外の農家に農を学びに行くこと。
目指す場所はヨーロッパであること。
できればイタリアか南仏プロヴァンスあたりに行くこと。
を、語った。
なぜ、海外なのか?なぜヨーロッパなのか?
それは、農と藝術と生き方がとても洗練されていて、とにかくアーティスティックだからである。
もちろん、ヨーロッパの農家が全員そうだとは言わない。
ただ、僕のような自然栽培やオーガニック、BIOに取り組んでいるようなファーマーは、とにかくアーティスティックなのである。
また、バイオダイナミック農法や、BIOの先進的な研究やその実践。
自然環境への考え方、自分の意思を持って言葉に出すことなど、とにかく日本とはまるっきり違う。
その環境を一番初めのスタートにした方が絶対にいいと僕は考えているからである。
人間の成長や生き方は、環境こそ全てと言っても過言ではない。
とにかく、ヨーロッパのアーティスティックなファーマーの「ライフスタイル」を初めから身につけること。
これに尽きる!と、僕は熱く彼に語ったのである。
それで彼は自分の人生というものを、初めて真剣に考えたのだろうと思う。
彼はもともと就職する予定だった。
これも、なんとなく決めただけである。
高校を卒業したら、進学はしたくないし、進学か就職かと言ったら、お金も稼ぎたいし、だったら就職だろうな〜と。
ただ、学校が、先生が、世の中が、みんなそうだからという、つまりは、今までの慣行事例に倣ってとか、世間体で、なんとなく
卒業したら就職する
と、自分の人生をなんとなくで決めていただけなのだった。
そこから彼はおそらく真剣に考えて、悩んでいたために、行動が遅かったものの、学校でも就職担当の先生にギリギリになって、
「僕は就職しないことにしました。イタリアに行って農業の修行をしてきます!」
と、就職を蹴り、心配した担当の先生が、僕のところにやってきて
「中川先生!タケルくんが、就職せずにイタリアに行って農家になると言っています。先生のお話を聞いたからだそうです!
大丈夫なんでしょうか!?彼は!?私は心配です!」
と、さも僕のせいで彼が道を外したではないか?と言わんばかりでしたが、僕は大笑いして
「タケルが!?就職しないって言ったんですか?笑
そりゃ、最高ですね!
彼の人生です。彼が決めるのは当たり前でしょう!
それよりも・・そうか〜〜。なんの話もしてこないからどうなったんだろうと思ってましたが、そうですか〜。タケルがねぇ。覚悟決めたんですねぇ。いや、これほど嬉しいことはないです!僕は!」
と、大笑いしたのを覚えている。
それがもう冬のことだったので、そこから僕は彼に色々とアドバイスをし、とにかくビザだ!と。
ビザの申請をしなさいと。
どんなビザが一番自分に合っているのか?
調べて、その全てを自分でやりなさい。
と。
そして、彼の覚悟を知った僕は、あるコネクションを使って、彼をイタリアに送りこもうと、僕も覚悟を決めたのである。
あるコネクションとは、オリーブで超絶有名なあの方です。
あの方のお付き合いのあるイタリアのファーマーなら、僕が先に言った、農的生き方のアーティストとしての「ライススタイル」が、きっと理想的な形で学べるだろう。
これは本当に愉しみである。
そのまま彼は、進学も就職もせずに、渡航費用と2年ぐらいの現地での生活費を稼ぎ出すために今はひたすらアルバイトをしている最中だ。
お金を稼いでおけ!というのも僕の指示である。
なぜなら。
農業の研修に行って、そこから給料などの賃金は一切もらうな!とキツク言っているからです。
そんなのは当たり前の話なんです。
お前はお金を稼ぐためにわざわざ遠くイタリアにいくのではない。
生き方を、ライフスタイルを教えてもらい、学びにいくのだ。
なぜ、教えてもらう側がお金をもらうのか?
意味がわからないでしょう?
だから、自分でバイトでもなんでもして、お金は稼いでいくこと。
その合間に、免許を取り、国際免許も取り、ビザも申請し、全部とっておけ!と。
その中で、つい先日。彼が卒業して初めて我が家にやってきたというわけだ。
聞けば、ビザ申請について必要な書類があるので、それを揃えるために研修先から書類をもらう必要があるとのこと。
彼は東京のイタリア大使館までわざわざ行って、ビザ申請についてあれこれ相談しに行ったのだった。
確たる研修先はまだ決まっていない。
まずは、イタリアにコネクションを持つその方に会いに行き、そこで自分の思いを伝え、そこからである。
彼の想いが通じ、認められれば、話は進んでいくだろう。
ただ、今ちょうど彼女はイタリアに行っている真っ最中。
彼女へは、彼のことは伝えてある。
イタリアから帰ってきたら、晴れて面接になる予定だ。
まずはここ。
彼はこれを突破できるのか?
これだけは彼の想いの総量で伝えるしかない。
猛烈に応援している。
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それにしても、愉しい話ではないか!?どうですか皆様?
彼は先月の3月に卒業したばかりの18歳。
可能性は無限大である。
彼が真剣に3年間イタリアでそのようなライフスタイルを身につけ、日本に帰ってきて、そこから農家として独立するとしたら。。。。
今まで全く日本にはいないタイプの、激烈に若い百姓が誕生する。
日本語、英語、イタリア語を堪能に話、農と食と生き方を融合させたアーティスティックな新しい日本の百姓の「ライフスタイル」を提供し、魅せていく百姓になる。
彼の夢は今はイタリアに行って農家の修行をすることという小さなものだが、僕は全く違う夢を彼に見ている。
彼のような農家が、日本に生まれ、また僕のような農家もいて、そうなるとさらに農業自体に多様性が生まれ、また一つ
「憧れ」が生み出せる可能性が超絶高いのである。
僕は彼をそういう百姓にしたい。
そういう百姓になるべきだ。
つまり、夢と憧れである。
彼は農業界のスターになる可能性は十分にある。
そして、日本の農業界に間違いなく新風を運んでくるに違いない。
そんな彼を僕は夢見て、そして共に日本農業界を進化させる人間として、百姓を愉しんでいくことを描いている。
そのためにも、彼には猛烈に頑張ってほしい。
その頑張りの範囲が狭すぎると、海外で生きていくという厳しい現実に、挫折するかもしれない。
そのためにも、皆様。
応援してください。
勝手に、彼にいろんな期待感や希望や夢を背負わせて、厳しくも愛情を持って応援してほしい。
彼はその想いを一心に背負って、もうだめだ!もう無理だ!となった時、それを思い出して、そこからもう這い上がり頑張る力に変えてほしいと願っている。
これこそが、頑張る範囲を広げることで、自分の実力以上のものをだすことになり、自分の猛烈な成長に繋がるのだ。
なので、応援してください。
僕は彼に「勝手に帰ってきたらコロス!」と言っている。
彼は「はい!帰ってきません!」と言っている。
こんなに嬉しいことが他にあるかい?
Ciao♫
皆様、人生はいつもドラマティックだ。そのドラマの主人公は、いつもいつも自分だ!の素敵な1日を!
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