【アホなお金の使い方教えます!】※長文です。お時間ある時にゆっくりとお読みください。
【アホなお金の使い方教えます!】※長文です。お時間ある時にゆっくりとお読みください。
全国のフレンドの皆さま、超おはようございます!
農内変換・愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。
生きるお金と死んでいくお金。
皆様はお金をどう使いたいですか?
生き金・死に金とか良く言いますよね。
自分のお金なら、自分の思考・判断一つで、生きるも死ぬも自分次第です。
では、こう聞きましょう。
あなたのお金、生きるお金か、そうでもないお金か、どっちで使ってもらいたいですか?
と聞かれたら、生きるお金として使ってよ~~!!!
ってなりますよね。
前置きが長くなりました。
今年度から、また新しい稲作農家に対する助成事業が始まりました。
「稲作農業の体質強化緊急対策事業」
内容は、平成27年産の主食用米の生産を行う農業者が、生産コスト低減の取り組みの実施を約束する場合、取り組みに応じて支援します。
と言うものです。
これはどういう事かといいますと、
生産にかかるコストを下げる取り組みを約束してくれたら、助成金払うよ!って事です。
3つの条件の中から、一つを選ぶと該当します。
1つは、生産コスト削減には決められた14の項目があり、この14の中から、2つ以上選択して取り組みなさい。
というもの。
2つめは、機械の共同利用。
これは一つの機械を複数農家で共同購入し、利用すると言うもの。
3つめは、直播栽培をやってね。ってこと。
とにかく突込みどころ満載なんですが、まずは、
そのほとんどが、平成27年から新たに取り組むことが大前提です。
たとえば、ずっと直播栽培をやってきた農家さんは、該当しないんですね。
ナンデヤネン!(笑)
これに該当させるには、27年度より新しく直播専用の機械を買わなくてはなりません。
ナンデヤネン!
もう機械もボロボロで買い替えを考えていた。
と言う農家さんは超ラッキーかもしれませんが、僕の部落では去年真新しい直播専用田植え機を買っている農家さんもいます。
もう、長年直播栽培に取り組み、この地域でも直播栽培をリードする農家さんです。
他の農家さんにも教えていたりします。
でも、その方は該当しません。
ナンデヤネン!
機械の共同利用にしても同じですね。
買い替えのチャンスの人もいれば、去年新しく買った人もいる。まだまだ借金も残っている機械をわざわざ新しくする必要もないと言う人が大半ではないでしょうか。
この2つは、助成金がもらえても、まずは自分たちで機械買わなくては始まりませんから、けっきょく農家の借金が増えることは間違いありません。
そして、これまたアホなのが、14項目の取り組みです。
14あるうちのほとんどが、まずは初初期投資がいる。
つまり、あたらしい機械なり設備を導入しなければならないんですね。
これも先の2つと一緒で、結局助成金をもらっても、借金して機械を買うはめになります。
さらにいうと、今までしていた事はダメで、なによりも今年。
平成27年から新しく取り組まなければならないって事。
たとえば、プール育苗も項目に入っています。
僕もプール育苗です。
でも、今年からの取り組みでは無いので、該当しません。
また、殺菌剤等を使わないように、お湯で殺菌する「温湯種子消毒」も項目にありますが、これも平成27年度から新たに取り組む為に設備を買えば該当しますよって事になっている。
僕も温湯消毒ですから、これも該当しない。
ナンデヤネン!
当然、農薬・肥料代の低減も条件の一つとなっています。
まぁ、こう言った助成事業なのです。
どうですか?皆様。ご感想は(笑)
こう言った助成事業の根本的な考え方が、「かかりまし経費」に対する補填なんだ、というものです。
なので、絶対に経費を使わないことには、これらの助成金はもらえないと言う事になっているんです。
コストを下げる取り組みなのに、まずはコストをかけろと言う事です。
「稲作農家の体質強化緊急事業」なのに、稲作農家にまた新しく借金して設備入れれば、助成金あげるよって(笑)
いるかそんなもん!!って話です。
いつもいつも、まったくもって意義ありなのが、今回のコストの低減や、環境保全に貢献とかいう助成金はあるのです。
それらすべてを、普通の農法としてやっている自然栽培農家や自然農法などは、99%こうした助成金にどこにも該当しないと言う事です。
今回の助成金にしても、農薬も肥料も使わないんだから、コストの削減なんて初めからないんです。
だって、そのあたりのコストかからないでしょ?
とうぜん技術としても、プール育苗・温湯消毒・不耕起栽培、疎植栽培(株を少なく植えること)。
どれも自然栽培や自然農法やっている農家は当たり前でやっている技術です。
なので、今回の助成金にしても、毎年ある環境保全型農業に関する助成金も、全く該当しないんです。
かかりまし経費が無いから。
僕はこれで、助成金をもらいたくて言っているわけではないんです。
また、助成金がわるい!って言いたいわけでもない。
いい加減、こうした助成金の使い道をもっと違う形で考えたほうがいいんじゃないですか?
と、言いたいのです。
だって、アホでしょ。こんなお金の使い方。
これ、もとは皆さまの税金、日本国民の税金ですよ。
ちょっと、考えてみてください。
どういった農業者に頑張ってもらいたいんですか?
どいった農業者に支援したいですか?
どういった農業形態にしていきたいですか?
どういった農から日々食べるものを生産してほしいんですか?
いわずもがな、皆様の答えは出ていると思います。
でも、こんなこと一般の人達は一切わからないですよね。
農水省のエリートが、永田町のデスクから現場を知らずに考えて、予算ぶん取ってきて、こういう事業として、地方自治体に降りてくるんだから、知る由も、変える余地もない。
農水省や農政局がやることなんて、だいたいこんなものです。
じゃあ、どうしようもないのでしょうか。
僕はそうは思わない。
少なくとも、今日この記事を呼んでくれた人は知ったのです。
そして、どこのどんな境遇のひとでも、一個人として社会に影響を与える事が必ずできます。
どんな行動でもいい。
声をあげる。シェアする。コメントする。
それもすべて影響を与えることになります。
僕は、こうした国や自治体のアホなお金の使い方をしていては、日本の農が良くなってくとは到底思えない。
国も自治体も出来ないのなら、僕が農も食も愉しくしてやろうじゃねーの♪
その想いだけで、Fan土 earth JAPANを立ち上げました。
これは、自然を愛する人の任意の集まりです。
その一人一人の自主独立の精神こそ、家庭の食を変え、買う物の選択を変え、流通と経済を変えていく。
そして、応援したい農家を自分の意思で応援し、ともに、日本の農と食を盛大に繁盛させていく仲間となる。
これが僕が農家として最大限に愉しむことにもなる。
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