「穂がつかない」と言っていました。

感動するとかそういった事はなく、

「どうせ穂は付かない、ついてもしょうもない穂にしかならない」

と言うのが、百姓の見解です。

僕は、そのときから、

「いや、そんな事はない！ここまで自分の力で生きている稲がそんな弱いわけが無い」

と言い張っていましたし、間違いなく良い田んぼになると、その稲姿を見て感じていました。

そして、今！

こんなに立派な稲穂をつけています！

画僧は今現在のこの田んぼの稲。

見解がまるで逆ですよね。

さらに、先日また同じようにお話してみました。

「あの田んぼ。稲穂があんなにもついてる。
あのお米のエネルギーはものすごいものがある。
さぞかし旨いでしょうね～！！」

そう言うと、またしてもお話した百姓のほぼ全員が、

「あんな米、まずくて喰えねーよ！」

と９５％の百姓は口を揃えてそう言ったのです。

これまた見解が真逆です。

僕はここに、現代農業とそれに従事する農業者の意識と、
それがいかに自然から乖離しているのかを感じました。

要するに、現農業から見た作物と言うのは、

「人為的に何かを施さなければならないもの」

であり、

それが
「手をかけること＝肥料を与え、農薬で護ってやり、管理を
しなければ、人が食べられるような作物は出来ない」

と言う概念が完全に出来あがっている。

そこに生命の尊重や、生命のエネルギーや、この宇宙にある全てのものの連続性、そして自然観が抜けているのです。

作物は人間がつくっているもので、人間の英知が今の作物の結晶だと言わんばかりです。

それも間違い無いことではありますが、それが全てという考えと概念が出来あがっている事が問題で、それがあるからこそ、
農薬も肥料も除草剤も、人間の都合のよいように使用する事に繋がっている。

それは多収穫と言う不自然さを産み、虫喰いは商品にならないという価値感を産み、均等で均一が良品とする生命の個性を無視した、
工業製品のような農業生産物を生み出しているわけです。

作物は工業生産品ではありません。
ねじやボルトじゃないんですよ！

命を持ったいきものなのです。

だからこそ、この田んぼの稲は誰に何を施された訳でもなく、
ただ、自分の生命を自分の個性を発揮させ、ただただ誰のためでもなく、生きている。

それを生かし、育てているこの大自然の偉大さ。

僕らはその生命と自然に絶対的な信頼を持つべきであり、
それだからこそ、あらゆる生命を尊重し、共に生き、共に変わり続けながら今この瞬間も成長しているのです。

今の農業者にこの自然観と生命観が抜けている事が、農業や環境への問題に繋がっている事は、まだまだ意識されていません。

それを今からどうするのか？

僕はFan土 earth JAPANでいい方向にシフトチェンジさせていきたい。

強くそう思います！

ぜひ、そんなFan土の仲間になって下さい！

よろしくおねがいします！

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