珍客万来 !?

【 珍客万来 !?】

全国のフレンドの皆様、超おはようございます!
愛とパワーを与える百姓若旦那、中川吉右衛門です。

焦っていました。

倍速でやるぜ!

と気合入れまくっている時でした。

昨日は、親戚の結婚式が午後3時からあったので、それまでの間に、
畑を二枚耕運し、さらにマルチを張るというところまで、何が何でも終わらせたかったのです。

というのも、秋の仕事はなんだかんだ「天気次第」です。

こんなに秋晴れが眩しい日は、まさに絶好の百姓日和なわけです。

まさにチャンス到来。

ここを逃し、また、雨が降ったりすると、これはもう取り返しがつかないぐらい、その後の仕事に影響するのです。

ですので、ヤンヤンと仕事をやるぜ!モードに、スイッチが入っておりました。

1枚目の畑を終わらせ、トラクターで次の畑に向かっている時です。

道端に、ずっと僕を見ているおじいさんが一人。ポツンといます。

「ん?なんだこの爺さん。この辺の人じゃないよな〜。あれ?めっちゃ見てる。なんだろう知り合いなのか?」

と、思いながら、次の畑に突入。

畑の土の状態を見て、細々とセッティングし、いざ!起こすぜ!

と、10mほど進んだ時。

な〜〜んか後ろに視線のような、何かを感じるので振り返ると・・・・

「!?!?」

さっき、道端で僕をずっと見ていたあの爺さんが、今度は畑まで追っかけてきて、じ〜〜っと僕のトラクター作業を見ているではないですか!

「ええ!!??なんだこの爺さん。これは単に興味があって見ているんじゃないな。俺に用事があるんだな。」

と思い、一旦作業を中断し、トラクターから降りて、爺さんの方に向かって行きました。

「おじいさん!どうしたの?何か僕に用ですか?」

と聞くと、

「いやいやいや!気になさらずに!どうぞどうぞ作業続けてください!」

という。

気になるやろ!!!!

と、思いっきり突っ込んでやろうかと思いましたが、人生の大先輩ですので、そこは丁寧に、

「いやいや、気になるので先にそちらの要件を聞きますよ。」

と。

聞けば何と、隣町の「南陽市中川」という地区から自転車で来たっていうんです。

しかも、今はやりのロードバイクとかじゃないですよ笑

いたって普通の「ママチャリ」で。

車でも30分ぐらいかかるんですよ。ここからそこに行くには。

なのに、その距離をママチャリで?!?
しかもこんな歳の方が!?

僕ははじめこそ不審に思っていましたが、この変態っぷりを聞いて、ワクワクしてきました(笑)

「このチャリでここまで来たんですか!!??

それまたどうして?」

と聞くと・・・

「はい。テレビであなたを拝見しまして、もう2回も見ました。
あなたのような考え方で頑張っている若者がいると思ったら、どうしても会って話をしたくてきました。」

って言うんですね。

ここでちょっと説明しなくては、話が見えないと思いますので、補足しますね。

地元のニューメディアで、「NCV」ってテレビ局があるんです。

その番組の企画で「あすびと」というドキュメンタリー番組があり、10月は、僕のドキュメンタリー番組が制作され、ただいま絶賛放送中なんです。

でも、これはケーブルテレビですので、これに契約している方しか、この放送局は見られないのですね。

実際、僕もたくさんの地元の方に

「TV見たよ!すごいねーー」

と、言われましたが、僕自身、まだ一回も見たことないんです笑

NCVアスビトこちら↓
http://ncv-y.jp/log/?l=419602

というわけで、この爺さんはこの番組を見て、わざわざ我が家までママチャリで押しかけてきたというわけです。

「ほへ〜〜なるほど。そうですか。で、何を話しましょうか。
何やっている方ですか?」

という感じで会話がスタート!

と思いきや・・・・

「あと10分でお昼(12時)です。それまでどうぞ仕事してください。私ただ見てますので。お昼になったら、私は自分で弁当を持ってきましたので、お弁当でも食べながらお話できたらと思います。一緒にお昼を食べましょう。いいですか?」

と。

完全にペースがつかめない吉右衛門。。。。。

な・なるほど・・・

そうきましたか・・・笑

僕はこの珍客のために、さっきの「ヤンヤン仕事モード」が、完全に一度切れてしまい、じゃあもう昼にしましょう!

ということになりました。

で、こんな秋晴れはとても気持ちがいいので、

「じゃあ、僕のこの畑でお弁当食べましょう。気持ちいいですから!」

と言うと、

「う〜ん。。。。できれば中(家の中)でいいですか?」

と、来たもんだ!笑

もう、どこまでも掴みきれない、この高齢の方のある種のテンションに、ワラけてきましてですね。

オッケーオッケー!なんでもいいよいいよ!笑

で、お昼を食べるなんて頭が1ミリもなかった僕ですが、この爺さんに付き合う形で、ご飯を食べることに。

もうすでにこの時、「ヤンヤン仕事モード」は頭からなかったですね笑

で、爺さんのご所望の「お昼を一緒に食べながらお話ししたい」というシュチュエーションになったのです。

が!

いろいろ聞いてくると思いきや、ただただ、黙々と自分の作ってきた弁当を食べ続ける爺さん。

あまりにも無言なので、

「テレビの僕を見て、どう感じてここに来たんですか?」

と聞くと、

「私ね。銀杏の木を植えたんですよ。これをなんとか地域興しに繋げられないか?と思いましてね。
あなたのように、県内外から人が訪ねてくるようにしたいんです。
銀杏は勝手に実がなりますからね。楽でいいでしょ。
これを軸にと思うんですが。

銀杏の新しいレシピも考えたりね。
してるんです。」

いろいろ、ペースがつかめないこの爺さんでしたが、
発想とか銀杏とか、それはひとまず置いておいても、こうして考えて行動するこの力。

これに僕は感銘を受けました。

彼の住む「中川地区」も、農家はどんどん減っていき、若者はそこを出て行き、高齢化が進み、元気が全くなくなっている。

それを今年80歳になる爺さんが、それをただ黙って見ていられなくなったわけです。

本当、そうなんですよ。
地方の現状は。

そして情けないのが、こんな爺さんがこうした想いを持って行動しているにもかかわらず、若い奴の行動や思考が全く見えてこないところです。

自分のことだけしか考えられないんです。

田舎の若者ってのは。

僕もそうでしたから、よくわかる。

山形には、田舎には何もない。
こんなところで生きてられるか!

って思っていましたから。

でもね。

今、僕は、この山形に、この田舎にこそ、ダイヤモンドの原石のような、磨けば光り輝く、ヒト・モノ・コトが全部ある事を知っています。

これは、都会にはないんですよ。

都会にはないからこそ、お金払ってこっちに来て、経験・体験し、感じるしかないんです。

だから、この山形、僕の住む高畠、活動している米沢。

ここは、最高の遊び場であり、最高の宝箱なんです。

これに気がつけるかどうか。

これに気がついたら!

それが合図です。

いつからでも間に合います。

その土地で、理想に向かう挑戦者となればいい。

でも、できれば早く気が付いた方がいいじゃないですか。

この爺さんのように80で木を植えたら、銀杏がなって、みんながそこに遊びに来る景色を見ることは・・・・

できるかできないか?

って年齢じゃないですか。

だからね。

できるだけ早く気づいた方がいい。

そして、気づくということは、自己成長と人間力の向上。
そして抽象度の階段を上っていくということですから、これはもう、毎日どういった思考で過ごすか?

ということでしかないんです。

黙々と弁当を食べ、食べ終わったら、

「じゃあ、お昼やすみを邪魔しちゃいけませんので、私これで失礼します。」

と、さっさと帰ろうとする爺さんを引き止め、一緒に畑で撮った写真がこれです。

最後に

「写真送ってください。年賀状にしますので。」

という爺さんに、

「じゃあ、メールとかありますか?送りますよ」

と言うと、

「う〜〜ん。そういうのは皆目わからないんです。いいです。また来ますから」

と言い残し、颯爽とママチャリで我が家を後にする爺さん。

これは、プリントアウトしておけよ!ってことだと僕は理解し、
最後までペースがつかめなかったなぁと、一人笑っている僕がなんとも不思議な感覚でした。

珍客万来。

それもまた愉し!

ちゃお♫

皆様、田舎には何もない。と思っているならそれは完全に間違いだ。
何もないのはあなただ!何もない思考と人間力がそう思わせているのだ。ここには全て「在る」!の素敵な1日を!

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