無音という大きな叫び声

【 無音という大きな叫び声 】

全国のフレンドの皆様、超こんにちは!
農内変換・愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。

先日、農民詩人木村迪夫さんとの対談してきました。

いい〜〜〜百姓でした。

味のある、深みのある、人らしい、魅力に溢れていました。
そして、愛というか、愛は愛でもちょっと僕の言う愛とは違う、なんというのだろうね、あれは。

慈愛とでもいうのでしょうか。

とにかく、木村さんは、本当に魅力あふれる大きな百姓でありました。

正直、僕はこの「無言の叫び声」という映画をチラシやポスターなどで以前より知っておりました。

そこには木村さんが若かりし頃に熱く燃えた「思想」の数々と、それに従って行った活動(反対運動や青年団活動。三里塚闘争や戦争反対運動など)

要するに、左翼思想の普及をすることによって、農村への工作を行っていた多くの若者が60年代、70年代に日本にいたのです。

その流れをくむ農民闘争の一コマのように、宣伝されておりましたので、はっきり言って、僕はヘドが出るほど嫌いなものでした。

僕は、左翼が大嫌いですので。

なので、この木村さんにも僕は興味はなかったですし、むしろ

「あなたがたの年代の百姓が、そんな思想で農村からも日本を破壊してきた結果がこうなっているんだ。今の農家がこんなにも衰退した原因は、何者でもない、あなたがたにも大きな原因がある!」

と、激しい憤りを持っていました。

なので、このお話が来た時、僕は一瞬

「どうしようか?断ろうか。いや!?待て。これも何かの縁だ。しかも自分が一番嫌いなところに実際行けるチャンスでもある。自分の目と耳と感覚で体験してみないと何ともわからんじゃないか。」

と、自問自答した上で、引き受けることにしたのです。

なので、対談当時まで、一切の木村さんの著書や、映画、あらゆる前情報を一切入れず当日の対談に臨みました。

会ってみたらね・・・

いい百姓なんですよね。
魅力があるんですよ。味があるんです。

これは、僕がいつもあるステージの方に感じる「人たらし」の魅力なんですよね。

御年81歳。
がっしりとした躯体。分厚い手。
白髪の頭に肌は極めて綺麗である。

目は未だに眼光衰えず、鋭くもあり、澄んだ光あり。
笑顔はすこぶる優しい。
声、話しぶり、その独特の間は、聴く我々の内臓の奥に響き、一瞬で自分のお話に耳を傾けさせるような不思議な引力を持つ。

これが木村迪夫さんでした。

とにかく魅力的な百姓の木村さんでしたが、きっと、若かりし頃の木村さんと、今の僕が出会っていたら、きっと「殴り合い」になっていたかもしれませんね(笑)
それぐらい木村さんも自分の中の何かたぎる思いに生きていたと思いますので。

そんなことを思いながらも、僕がとても面白い感覚を持ったのは、「ムラ・百姓・親父」の、この3つのキーワードでした。

この3つに囚われ、縛られ、翻弄され、そしてあがき、反発し、活きる証を何とか見出そう、何とか伝えていこいう、なんとか表現していこうとしてきた、その軌跡が百姓木村迪夫の生き様になっている。

そして、これはまさに「僕のキーワード」とも思いっきりかぶるわけなんです。
それがこうも思想も思考も行動も何もかもこんなにも違うものか?と驚くのです。
しかし、こんなに違っていても、やっぱり木村さんの話はわかるし、心の深い部分を震わせるし、胸に詰まることが何度もあるんですから、百姓というのはやっぱり、「仕事」ではないんだなと。

百姓というのは「生き様」=LIFEなんだなと、改めて思わされたのです。

そして、その根本に流れるもの。
左翼思想だろうが、村を恨もうが、権力を恨もうが、とにかく闘い続けてきた木村さんの本質。

それは「我は百姓」

というたった一つしかない。

木村さんは言う。

「百姓でもただ虫けらのように黙って土地に縛られて、黙って土の中にうごめいて、潜っていく虫けらのような百姓だけは嫌だ。
物言わぬ百姓は絶対に嫌だ。百姓だって、声もある。言葉もある。文字もある!そう強く思ったな。俺は詩を書いたんだ」

一つご紹介します。

『祖母の歌 木村迪夫』

にほんのひのまる
なだであかい
かえらぬ
おらがむすこのちであかい

木村さんは日の丸が嫌いだという。

僕は日の丸が大好きだ。

どんなに、その日の丸の赤が血塗られたものであったとしてもだ。

それは真っ白い心と情熱の赤以外の何物でもない。
その志を持って、凛と生きる。

それ以上でもそれ以下でもない。

僕は、そこに恨みも何もない。
こうした思想もない。

ただ美しいと思うだけであり、そしてそれに恥じぬような生き様で生き続けるだけだ。

そして、この美しさを守り繋いで行くことが、僕の生き様でもある。

木村さんと僕では思想は大きく違う。
が、しかし「百姓の生き様」を訴え続けるということにおいては、同じ心がある。
それは、ムラを愛している心そのものだからです。

皆様、反対運動で何が変わる?闘争の果てに何が残る?反対も闘争もイコール賛成と容認だ!!の素敵な1日を!

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