【天然農法講座その12】

 

「農は藝術である」

先週は「農は芸術である」の概念を知ってもらうために、図解しますという事でしたね!

というわけで、まずはこちらの画像を別タグにて表示して頂ければと思います。
すべてが僕の手書きですので、見にくい部分もあるかと思いますが、ご了承下さい。

「芸・藝の成り立ち①」https://lh3.googleusercontent.com/-BtzpWD_eXOA/U3hPU2C-hbI/AAAAAAAABEw/5XPIBhb5dw8/w445-h593-no/photo1.jpg

「芸と藝の概念図②」https://lh5.googleusercontent.com/-2–6emMzNms/U3hPaHFpKoI/AAAAAAAABE4/fujwPxgF-TI/w791-h593-no/photo2.jpg

 

まずは、「芸と藝の成り立ち①」をご覧ください。

一番下とその上に甲骨文字と鐘てい文字が書かれています。

 

甲骨文字は角に掘られた文字。鐘てい文字は金属板に彫られた文字です。

 

時代は同じなんですが、彫りやすい角の場合と比べ、金属板の方は彫りずらいですから、植物の葉っぱのような物が2枚少なくなっている。
要するに簡略化してくるわけですね。

 

そこでまず、「埶」という字は植物にひざまずいて育てている人の姿。

植物を両手で”手入れする人の象形”なんです。

 

つまり、作物を作っている姿です。

木の実を採っている姿ではありません。

 

人は作って食べるのですから、ひさまずいて育てている。

これはもう何も言う事が無いです。

一目瞭然とはこの事です。

 

ここから、どんどん現代に近付きながら出来たのが「芸」の字です。

 

そして、本当は楷書体③の本字のなかで完成したのですが、今の「芸」では使っていない。

 

楷書体③の本字の中から「埶」(楷書体①)の字を抜き去って使っているのが今の「芸」です。

 

こんな字からも今の芸術には「藝」が無いという事になってくる。

 

今でも藝術大学は、きちんとこの「藝」の文字を使っているところもありますよね!
これは藝があるって事になります。

 

略体と言うのは便法ですから、理解してさえいればそれでいいのです。

が、この間違いが第2図の方へ行くと概念としてこうしたバラツキが出てくる。

 

第2図の概念図の方をご覧ください。

初めに「秇」(げい)の字の禾へんは穀物を示しますので、穀物を育てている姿=雑穀栽培を表します。

その次に楷書体①と同じ「埶」の字が書かれています。

これは栽培技術を意味しています。

 

栽培技術=藝術であるという事が、ここで証明されている。

 

それを収穫し、貯蔵し、来年また種おろしをする、その一年の流れ、作業を「蓺」=ガイルと言ってるのです。

そして、そう言った作業を全部ひっくるめて「藝」ですから、藝=農です。

 
藝とは、その人のできること。つくって食べる仕事が出来る人。

それは才能です。

 

その才能と言うのは、きれいな作物を、きれいに育てる事。

それには人の心もきれいでなければきれいに作れないでしょう!という事で、美的感覚に終始する。

 

しかも相手はすべて自然である。

自然の素材を使って、美的感覚を発揮する事が「藝術」であり、その仕事が創作活動です。

 

つくりだす活動をする人を「藝夫」といいます。

 

藝夫というのは非常に器用な人。

多面的な活動をするから、芸術家と言われる人になって、絵画、彫刻など、いろんな創作活動にも従事しました。

 

一方、身体が丈夫で達者な人、徳を備えた人が、農夫として、食べ物を作る専門家になっていく。

 

いろんな苦しみ、十の苦しみにも耐え忍んできた人、乗り越えた人、こういう達者な人が自分の体も治せば、当然他人の体も治せるような才能の持ち主になる。

 

その人を「野夫薬師(やぶくすし)」と言っていました。

「クスリ」と言う語が、才能のある人と言う意味を持っているのは、日本だけではありません。

 

アメリカン・ネイティブ・インディアンの方はこう言っています。

 

「ネイティブ・インディアンはね、才能のある人を”クスリがある”と言うの。

クスリは霊や力の意味で、クスリは草だけじゃなく、色々な物にある。

それらを上手く使える人をその人自身にも“クスリがある”というのです。」

 

そういった野夫薬師がなまくらな根性をおこし、楽な仕事だといって、医者になるものも出てくる。

 

中国のはだしの医者に匹敵する医療の方に向いて行った才能ある医者が野夫医者。

 

一方、権力側に付き、典薬・典医になり、その医者らに威厳や値打ちを持たせようと農夫あがりの薬師を「やぶ医者」としておとしめた。

 

やぶ医者とは野夫医者で、本当は才能がある人。

典医はサラリーマンということです。

 

こういった学問を昔は「本草学」。

ナチュラル・ヒストリーと言いました。

 

色々な生き物に関係したすべてを対象にしているので、「博物学」と言うようになった。

その時代には「科学」と言う言葉ではなく「万有科学」と言っていたのです。

【藝】の本字はそう言う概念です。

これから、今の世の中を批判するとか、あるいは反省する時には、こういった概念を頭においてみて欲しいと思います。

 

この概念から外れると、農業軽視・農業蔑視・農家差別。そして・・・
自然破壊につながるのです。

 

(つづく)

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藝の概念、いかがだったでしょうか?

 

今週はここまで!

 

最後までお付き合い下さりありがとうございます!

来週は耘と耕のおはなし!
お楽しみに!

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